一般社団法人とちぎ農産物マーケティング協会
Tochigi Agricultural Product Marketing Association

カラダにとちぎ


青空ごはん みんなでおしゃべり















清水國明(しみず・くにあき)タレント 1950年生まれ。芸能界デビューは1973年。タレント活動はもちろん、新聞・雑誌への執筆活動など、マルチな活躍を続けている。その一方で、芸能界きってのアウトドア派としても有名。1995年にはアウトドアの全国的ネットワーク「自然暮らしの会」を発足。自然暮らしを目指す人のための体験講座「自然楽校」も開設している。また「自然災害に対する国民的保障制度を求める都民会議」代表世話人などの活動も。



--今日は3品ものメインメニューを作っていただけましたが、早かったですね。
アウトドア料理って、もっと難しいものだと思ってました。
清水そうでしょう?アウトドアで作る料理は、とにかく簡単に、手早くできる。なんたって、コレが一番やからね。

--簡単なわりには、かなり本格的な料理が出来上がりましたけど…。
清水今回はダッチオーブンをいろんな料理に使いましたよね。ここがポイント。このダッチオーブンってヤツは、実に便利なんですよ。なにせ、オーブンの中に材料をポポポーンと放り込んで、ガッと火の中につっこむ。これだけで、今日のような本格料理ができるんやから。

--つまりテクニックはいらないと。
清水そういうことやね(笑)。オーブンを火にかけたままで大丈夫やから、その間に次の料理も作れる。これさえあれば、手間も時間もかからへんよ。

--だからいつもダッチオーブンを持って出かけるんですか?
清水料理をしに出かけるわけじゃないんやからね。料理は手早く済ませたいし。




--余った時間は遊びにまわすと…。
清水せっかく出かけたのに、到着するなり料理スタート。時間がえらくかかった料理をやっと食べて、はい終わり…こういうの、よく聞く話でしょう。でも、これじゃあもったいない。料理作りを目的にしたアウトドアにしない。これがアウトドアライフの本当の楽しさを知るための最初の一歩やと、僕は思いますね。

--清水さんは家族とよく出かけられるそうですが、いつもはどんな風に?
清水まず目的地に着いたら、1時間ほどはボーっ。それから遊びます。で、お腹が空いてきたら料理にとりかかる。 アウトドア料理の最大のスパイスはね、体を思いっきり動かして、しっかりお腹を空かせること。コレですよ!

--確かに、腹ぺこの時の食事は一層おいしく感じますものね。
清水それが青空の下なら、なおのことやね。それともうひとつポイント。地元で買った地元の素材を使うこと。地元でなら、旬の新鮮な素材が手に入るから。



--2つのポイントさえ抑えれば…
清水いや、まぁこれは「憶えておいて損はない」という話。結局は、自分たちの好きなように楽しめばいいんですよ。僕も今やアウトドアの達人なんていわれるけど(笑)、人間はみんな「アウトドアの達人」のはず。自然の中で過ごすワザは、本来は親から子へ、子から孫へと受け継がれてきた。最近はその流れがとまってしまったんで、自然の中で過ごす術を知らない人が増えている。

--清水さんがアウトドアライフを実践できる「自然楽校」を作ったのも、そういうことを伝授しようと?
清水体験できる場所を作ってあげたいな、と。体験のチャンスが増えれば、自分が自然の中で何がしたいのか、見えやすくなってきますからね。とにかく、どんどん自然の中に出かけていってみてください。ノウハウやグッズを揃えることにこだわる必要もありません。さしたる道具がなくても、それなりに楽しむ術はいくらでもある。それが非日常と不便さを楽しむアウトドアの神髄ですから。







達人のワザ




上手に火を起こすコツは、意外と簡単。「燃料となる紙や炭の間のすきまをしっかりと埋めること。すきまがあると、そこで火が消えてしまうからね。火を付けたら動かさない。事前の段取りが大切」。







料理スタートとともに清水さんが取り出したのが、何ともワイルドなアウトドアナイフの数々。野菜も肉もざくざく切れる大きなモノから小さなモノまで、種類もいろいろ。中には40万円という高価なナイフも…。







今回の料理のポイントは、鋳型製の鍋・ダッチオーブン。「煮る・蒸す・炊く…なんでもこの鍋でできる」というから、実に便利。多少手荒に扱っても大丈夫という丈夫さです。以前は品薄でしたが、近頃は大型アウトドアショップでも気軽に購入できるのだとか。ぜひ1つ用意したいものです。